振り返るとき

下の子がほとんどミルク育児に移行したので同居人に預け、久しぶりに電車に乗って上の子と買い物へ出かけた。下の子が生まれる前の気分で買い物できたのは久しぶりだったので無印とバースデイでまあまあ買ってしまう。

バースデイには乳児のかわいらしいカバーオールがたくさんあってあれもこれも欲しくなったけれど、ほとんど女の子ものだった。上の子のときは月齢、体の大きさ、季節と服のサイズのタイミングを考える余裕がなく、とにかくそのとき買えてそのとき着られる安いものを買い、室内お出かけの別なく着せていたので、かわいいレースのついたロンパースやフリルのついたブルマを見ては少し残念で悲しい気持ちになる。

最後、本屋に寄る。面で置かれていた『ちょっとだけ』という絵本が目にとまる。3、4歳ぐらいの女の子が赤ちゃんを抱いた表紙が、今の上の子と下の子そのものだと思ったのだ。

弟の世話で手が離せないお母さんをよそに、お姉ちゃんが一人ではできなかったことをがんばって「ちょっとだけ」できるようになる、けれども……という内容。お母さんに怒ったり、甘えたりしないお姉ちゃんの言動がいじらしく、立ち読みしただけで泣きそうになる。これは読み聞かせしたら泣いてしまうと思い棚に戻したけれども、今とても必要な気がして再び手に取り、上の子が欲しいと言った本と一緒にレジへ持っていった。夜はその2冊を読み聞かせする。なんとか泣かずに読み終えた。

必要と思うものだけが私に必要なこと  黄色の絵本