ただ足るを知る生活

同居人の友人宅へお邪魔する。夫婦が暮らすマンションの一室は机が二脚と、来月生まれてくる赤ちゃんのためのベビーベッドが一台あるだけで実にこざっぱりしていた。机の上には立派なソーイングセットがあり、ベビーベッドには手作りのベビー服が二着置いてあった。夫婦は直火式のメーカーでエスプレッソを淹れてくれて、私はゴミ処理場のリサイクルセンターからもらってきたというそれなりの年を重ねたであろう木製のスツールに腰掛けた。すっきりしたキッチンには鶏の丸焼きもできるというオーブンが置いてあった。我ただ足るを知るという言葉がぴったりの生活。ただ生活を自分なりに豊かにしていけばいいのだという安心がじわじわと心に広がっていった。

この部屋はいらないものを知っている 海を横切るヨットが見える

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