5時に目が覚める。ベッドからこたつへ移動して『シャーロック・ホームズの凱旋』を開く。これは森見さんの、そして森見さんらしさを求める読者の隠喩なのだろうかと考えることはあれどそれは野暮なことで、絶えず眼前から逃れていく今、今、今を指先で追いかけることこそが読書の愉しみなのだよと言わんばかりの、破綻すれすれの展開に引き込まれたまま本を閉じる。余韻に浸りながら二度寝をする。
昼ごはんを食べ終わった少し後に同居人と子どもが近所の節分祭から帰ってくる。つきたてのお餅を4つほどいただいていた。白い粉をまとった餅はナイロン袋の上から触るとふにゃふにゃしていて、柔らかいお餅なんていつぶりだろうと思う。うち一つをさっそく焼いて、醤油を垂らして食べる。美味しかった。少し硬くなったのでレンジで温め直すとお皿にへばりついてしまったけれどもお箸を差し込むととても簡単に、きれいに取れた。
美味しいと思うたび1年前に母からもらった、冷凍庫の中に眠っているお餅のことを思って罪悪感を抱く。それは一度食べようと思ってレンジで温めるとお皿にへばりついて、数日間水に浸けてやっと取れたのだった。以来手をつけていない。
明日は散歩へ出かけようと昨日適当な歌を詠んだが何度か迷って結局、家にいた。
母からのよきやさしさとしろいもち 冷凍庫にて眠り続ける

